切ないことについて語るときに私が語ること

近、有難いことに、DJをさせていただく機会が増えた。
曲の縛りがあったり、オールジャンルだったり、そのイベント毎に、テーマやカラーがある。
とはいえ、DJというものは一人でステージに立ち、誰かに曲を決められるのではなく、煮るなり焼くなり、自分の自由が存在する。
私なんてまだまだDJ修行中の身なので、手持ちのレコード達をサッと鞄に入れ、颯爽とその場のノリでかけ続けられるようなカッコいいスキルは残念ながら持ち合わせていない。
だから、セットリストは必ず作る。
DJはやっぱりフロアにいらっしゃる皆さんと一緒に盛り上がれてこそだと思うから、いくら自分の好きな曲だとしても、盛り上がりにかけるようなものであったり流れに違和感があるのなら、リストからは外してしまうことが多い。
盛り上がらないとわかっていながらかけると、自分自身がモジモジしてしまうしね。
選曲を考える際に、盛り上がる曲をまず想像する訳だが、そういう時に正反対の曲が次々と浮かんでくることがある。
わざわざ言うまでもないが、所謂DJイベントでは盛り上がらないけれど良い曲、というものは沢山存在する。
当たり前のことかもしれないけれど、その当たり前が大事な瞬間だったりする事が人生にはある。


ところで今回のテーマは"切なさ"でしたかね。
"切ない"ってなんでしょうか。
普段自分が"切ない"という言葉を発する時は大抵、自分以外の人の言動や感情を垣間見、それがその人の思うように事が運んでいないと感じた際に、その言葉を用いているような気がしているけれど。
"切なさ"を使ってあえて文章を作るとしたなら、こんな感じかな?
例えば、
生きることは老いること。
もうそれだけで充分切ない。
だから生きているだけで充分切ない。
感情をコントロールする時点でもう切ない。
はたまた自分の感情に向き合う間もなくそれが一人歩きし、その感情がもし他人を傷つけたとしたなら、切なくて仕方がない。
けれどきっと大人はその切なさを秘めて耐え忍ぶ。
そしてじっとそっと次の幸せが来るのを待つのだろう。
正反対の曲達が何かを教えてくれるかもしれない。
美しい旋律で貴方の中の涙を全て洗い流すのも良いかも。


ということで、そろそろ私がセレクトした曲をご紹介したいと思います。
最後までお聴きいただけたら幸いです。


プレイリスト(Spotify)
文・セレクター: 美音子(Swinging Popsicle/Grenfelle)

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